その言葉のあと、真剣だったユージの瞳が ふっと緩んだ。



「好きだよ、ウメちゃん」



あったかな言葉を放ったユージが、私の前髪を優しく掻き上げた。

そして、額にキスが落とされる。


……ユージの唇が触れたのはほんの一瞬だったけれど、それでも私の頬を真っ赤に染めるのには、じゅうぶん過ぎるものだった。



「わ、私も、好き…です……」



胸のドキドキがハンパない状態で伝えた、私の気持ち。

それを聞いたユージはまた微笑んで、そして……──、



「ん……」



──……今度は唇に、優しいキスが落とされた。



「……ごめん、我慢出来なかった。 イヤ…だった……?」

「ううん…嬉しい……すっごく、嬉しい……」

「そっか、安心した。 ……ていうか、こういうのって いちいち聞いてするようなものじゃないよね。 ごめん、ほんと……わかんなくてさ」


「わ、私もわかんないから大丈夫っ……。 それに、その……手慣れてる感じよりは、全然いい…と思いマス……」

「あはは、確かにそうかもね。 でも……うん、ウメちゃんに対しては早く慣れたいな。 じゃないと俺の心臓、早々に壊れそうだから」



近距離で言うユージ。

その頬は、今までにないくらい赤く染まっていた。