………
……
…
「……フジヤマとYUKI、行っちゃったね」
「うん」
窓に近づき、レースカーテンの隙間から外を窺う。
がらんとした駐車場は いつもの昼間と同じ光景だ。
……さっきまでは賑やかだったのに、二人が居ないとやっぱり寂しいな……。
「……」
……でも今は、寂しいって気持ちよりも緊張の方が強くなってきた。
だって私、今はユージと二人きりだから。
恋人と二人きり……それを考えただけで、鼓動が高鳴る。
ドキ、ドキ、ドキ……。
うわぁ……どうしようどうしようっ。
心臓が痛いくらいに鳴ってるよーっ……!!
「ウメちゃん」
「あ、はいっ……!!」
ふと、隣に来たユージがクスッと笑うのが見えた。
「そんなに緊張しなくて大丈夫だよ。 リラックスして?」
「う、うんっ……」
うぅ……緊張してるのバレバレだった……。
「とりあえず、ソファーに座る?」
「そだねっ…うん、座ろっ……!!」
相変わらず緊張したまま、ユージの言葉に返事をする。
それから、3人掛け用のソファーへと移動した。
私は右端に座って、ユージは左端。
……真ん中にクッションがあるから、なんとも微妙な距離だ。
「……」
「……」
しかも、お互いに言葉はない。



