「ちょっとYU…雪村さんっ!!」
慌ててYUKIに声をかけたけど……うん、時すでに遅し。
お母さんは目をパァッと輝かせたと思ったら、私の背中をバシバシと叩き始めた。
「なになにっ、夏休み中にっ!? そうよねぇー!! 家にこもってばっかりだった梅ちゃんが、最近よく出歩いてたもんねぇー!!」
「うっ…は、はい……その通りです……」
「木瀬くんっ、こんな娘だけどよろしくねっ!! あっ、もちろん結婚を前提によねっ!? わぁっ、孫が出来るんだー!! 男の子かしら、女の子かしらっ。 楽しみだわぁっ!!」
「き、気が早いにも程があるからっ!! ……ていうかっ、なんでこの時間に帰ってきてるの……!?」
「あっ、仕事で使う資料取りに来たんだっ!! 忘れてたーっ!!」
言葉を言い終わるかどうかの前に、お母さんは奥の部屋へと資料を取りに走っていった。
……そして、あっという間にリビングに戻ってきた。
相変わらず、ドタドタッと騒がしい足音を立てながら。



