ドタドタドタッ!! と大きな足音が廊下に響き、そして……今にも泣き出しそうな顔のお母さんがリビングに飛び込んできた。
「梅ちゃん無事っ!? 外に変な人が居るから警察に電話してっ!! ってどちら様っ!?」
「おかっ…お母さん落ち着いてっ!! 紹介するから落ち着いてっ!!」
……って、どうしようっ。
この時間にお母さんが帰ってくるなんて想像もしてなかったよーっ!!
ま、まずは私が落ち着かなきゃっ……。
えーっと、こういう時はっ……そうだ深呼吸っ!!
深呼吸……って具体的にどうやればいいんだっけ!?
吸うのが先!? 吐くのが先!?
口だっけ!? 鼻だっけ!?
うわわっ……頭が混乱してきたっ……!!
──と、その時。
また ドタドタドタッ!! という大きな足音が廊下から聞こえてきた。
「お姉さんちょっと待って!! 俺 怪しくないからっ!!」
「キャーッ!!」
「友達です友達っ!! 佐久間 梅さんの友達っ!!」
「……えっ!? 梅ちゃんの友達!?」
「そうですそうですっ、怪しく見えるかもしれないけど全然怪しくないですからっ!!」
……慌てた顔のフジヤマが、ポケットの中を漁り出す。
そしてそこから出したのは、運転免許証だ。



