「えーっと、電話はうちの母親だったんだけど、本当はフジヤマに用があったみたい。 でも電話が繋がらないから、俺の方にかけてきたんだって」
「そっか……お姉さんに何かあったから…ではないんだよね……?」
「うん、大丈夫」
大丈夫。 という言葉を聞いて、私もユージも微笑みを浮かべた。
……よかった、千歳さんは元気なんだ。
でも、YUKIのお母さんはフジヤマになんの用があったんだろう?
「ね、お母さんの用ってなんだったの?」
「『晋也くんの実家の住所と電話番号が書いてあるメモが行方不明になったから教えて』だってさ」
「なるほどー。 でもフジヤマに連絡がつかないから、YUKIに電話してきたんだね」
「うん、『あんたなら気持ち悪いくらい正確に記憶してるでしょ?』だと。 まぁ一字一句間違えることなく記憶してるけど」
メールを打ちながらクスッと笑うYUKIに、私たちもまた笑う。
YUKIのお母さんに会ったことはないけど、きっと素敵な人なんだろうなぁ。
それに、今の話を聞いた感じだと、かなりユニークな人かも。
ふふっ……フジヤマと気が合いそうっ。
「それにしても、フジヤマはどこで何をしてんだか」
と、メールを打ち終えたYUKIが小さく息を吐いた。
……そういえばそうだ。
連絡がつかない…って、どこで何をやってるんだろう?



