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その後、私たちは“例”の公園にやって来た。
今ここに居るのは私とYUKIだけで、ユージは近くの自販機へと飲み物を買いに行っている。
「すげ…海、メチャクチャ綺麗に見えるね」
「うん、いい場所でしょ? 私、ここから見る景色大好きなんだ」
「ほんと最高じゃん。 ……で、下に見えるのがビーチ…っと。 これは確かに『人がゴミのようだ』って言っちゃうね」
「だよねー。 言うのが当たり前っ、みたいな?」
「だね」
クスクスと笑い合いながら、私たちはビーチを眺めていた。
……あと数日で8月が終わる。
海水浴客で賑わってるビーチも、あと数日すればガラガラになっちゃうんだな…なんて思っていたら、少しだけ寂しい気持ちになってきた。
「……もうすぐ、夏が終わっちゃうんだね」
「うん。 次にリアルで会えるのは、冬休みに入ってからかな。 チャットも、夏休みみたいに朝から晩まで…とはいかないし」
「そうだよねぇ……。 私たちが初めてチャットしたのって、5月だっけ? その頃は夜に2時間くらい話せたら満足だったけど、今は絶対満足なんか出来ないもん」
夏休みに入る前は、夜に少しだけチャットで話すだけでよかった。
それで満足だった。
でも今は違う。
リアルで会って、お互いのことを知って、前よりももっともっと色々なことを話したいと思ってる。



