「俺、絶対に千歳を幸せにする。 いや違うか…一緒に幸せになる、だ。 奇跡みたいなこの出会いを、ここで終わらせてたまるかっつーんだ」

「……うん。 絶対大丈夫、フジヤマと千歳さんなら、絶対絶対、大丈夫」

「おう、任せとけ。 ……っと、そろそろ電車の時間だよな?」



フジヤマに言われ、携帯で時間を確認する。

電車が発車するまで、あと7分ほどだ。



「長々と喋っちまってごめんな?」

「ううん、全然っ。 フジヤマのこと色々聞けてよかったって思うよ。 突然現れた時は死ぬほどビックリしたけどね」

「あははっ、さすが俺っ」


「うん、さすがフジヤマっ」



そう言いながら、二人で笑い合う。

その後すぐに立ち上がったフジヤマに合わせ、私も立つ。



「じゃあサクラ、またな」

「うん、またね。 ……って、またチャットで…って意味? それともリアル?」

「んなもん、両方に決まってんだろ?」


「ふふっ……そっか、そうだよね。 じゃあ、またねフジヤマっ」

「おう、またなっ」



駅の出入口でそう言葉を交わしたあと、私は一人で中へと進んだ。