……私の字はユージみたいに綺麗なものじゃないけれど、自分の気持ちを全部伝えるために、心をこめて手紙を書いた。


──そして、そのメールを送信した1分後。

ユージから届いたメールには、また画像が添付されていた。



「……ふふっ……ユージらしい」



そこに写し出されたのは、さっきのノートの上でピースするユージの左手だった。

言葉はないし、ユージの顔は写っていないから彼の気持ちもわからない。


だけど多分……ユージは笑ってる。

『大丈夫だよ』って言って笑ってるような、そんな気がした。


だから私もその画像と同じように、ピースした自分の手を写真に撮ってメールした。

私の場合は、『ありがとう』という気持ちをこめて。



チャットで出会った私たちは今、チャットじゃない場所で笑い合っている。

そのことがただただ嬉しくて、私の心は今までにないくらい ほっこりと温かくなっていた。