とっても綺麗で丁寧な字に、思わずため息が出る。



「……これが、ユージの字なんだ……」



いつもフジヤマとアホなことを言い合っているユージが、こんなに綺麗で丁寧な字を書くなんて思ってもいなかった。



「……これがユージ……リアルのユージなんだね……」



画像に表示されている文字を見つめながら、静かに微笑む。


今までの印象とはまるっきり違うけれど、それでもユージなんだ。



「……ユージはユージで……私は私……」



チャットとリアルが全然違っても、ユージは私を受け入れてくれる。

フジヤマとYUKIも、きっと同じ。


リアルの私は人見知りが激しいし、幽霊みたいに影も薄い。

それでも。

私は私らしく、みんなに会えばいいんだ。



「……よしっ」



ガバッと布団から起き上がり、机に向かう。

そして適当なノートを開き、ペンで文章を書いたあとに写真を撮った。


それを添付したメールを、ユージに送信する。



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  私もユージに会いたい。

  みんなに会いたい。

  会って、リアルでもチャットと同じように

  笑い合いたいって心から思ってる。


  みんなが居てくれるから、私は私で

  居られるんだ。

  絶対に会おうね。

  会って、みんなで笑い合おう!!


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