……それが、1枚目の手紙に書かれていたことだった。


6年前……YUKIはフジヤマと会っていたんだ……。



「……YUKIが大人っぽいのって、年上の人といっぱいチャットしてたからかも……?」



6年前ってことは、YUKIは小学5年生…6年生かな?

そのくらいの年齢の時、私は年上と話す機会なんてほとんどなかった。

……まぁ、既に人見知りだったから、機会があっても喋れなかったと思うけど。


でも、そっか……6年前に、フジヤマと会ってたんだ……。



「……あれ? フジヤマから聞いた話も、確か6年前だったような……?」



フジヤマが高校2年生の時に、『ユキ』という人に恋をして……という話。

あれって多分、6年前のことだよね?



「……YUKIって、もしかしてユキさんのことを知ってるかも?」



と呟きながら2枚目の手紙を見る。



「……えっ?」




──その時、すぐに目に飛び込んできたのは『ユキ』という文字だった。

アルファベットの『YUKI』じゃない。

カタカタの『ユキ』。


フジヤマが会いたいと願っている人……恋をした人の名前が、そこに書かれていた。