「あぁ。そういえばユウ気づいてる?」

「何が?」

「お前、俺と同じ匂いになっていること。」

「はぁ?」

「ボディーソープも、衣類用の洗剤も同じもの使っているから、
ふろ上がりにお前を抱きしめると同じ匂いがして安心する。」

「トモってにおいフェチ?」

「そういうことをいいたいんじゃなくて、
お前は俺の一部であり、俺はお前の一部だってこと。
一緒に生活しているって感じる一体感みたいな感覚。」

「ふふふ…」

「何?気味が悪い。」

「知り合ったころのトモと違うなぁって思って。
もっとクールで、やさしいけど
こんなに人に関心を寄せるような感じじゃなかったから。」

「俺だって、誰にでも関心があるわけじゃないよ。ユウは別。」

こんな甘々なトモを見て、

「ねぇ、トモ。」

「何?」

「ずっと、あなたのそばにいるからね。」

おわり