重罪恋愛

「あの人は本当にあたしと似てるとこがある。みんなと会う前のあたしにさ。だから、あの人が自分を好きだと思える様にしてあげたいんだ」



すると、またクイッと那智があたしの制服を引っ張った。



「それもいいけど…浮気は、ダメ」



「浮気?!」



「俺達にとって、聖那は一番…。でも、聖那は…違う?」



これは…ヤキモチというやつなのか。



可愛いなぁ。



「もちろん、あたしにとってもみんなが一番だよ。あたしはみんなのこと大好きだ」



みんながあたしを変えてくれた。



信じる心を教えてくれた。



あの時のあたしには、こんな風に人に面と向かって大好きなんて言えなかった。



でも、今は正直に笑顔で大好きって言えるんだ。