_____海の近くにある小さな家があった。 そこには1人の目の見えない男が住んでいる。 ____ガチャ。 珍しく家に来客が来た。 男は誰が来たのかすぐに分かった。 「久しぶりだね、雪音」 「お体に障りはありませんか、ハルトさん…」 「うん。僕はとても元気。座りなよ」 雪音は近くの椅子に座る。 「ところで一人暮らしはどう?」 「それなりに充実しています。ハルトさんのおかげです」 「そうか、なら良かったよ。…でも、それだけを言いにここに来たのではないだろう?」