ーside遥香ー
気づくと見慣れた天井で隣には尊がいた。
胸が苦しい…。
私はベットの横にある棚の上の吸入器を取り吸入をした。
「遥香、大丈夫?」
「ごめん、尊。起こしちゃったね。」
「俺はいいんだよ。そんなことより喘鳴聞こえてるけど苦しいか?」
聴診しなくても喘鳴が聞こえるって…
熱があるし余計に発作が出やすくなる。
でも、正直苦しい。
私は素直に頷いた。
「薬飲めるか?」
「飲める。」
「ちょっと待っててな。水と薬持ってくる。」
尊はそう言うとリビングへと向かった。
ぼやける視界に、熱い体。
勉強するだけで熱が出るって私は本当に医学部でやっていけるのかな…。
将来に不安でしかない。
「え?遥香?どうした?」
熱のせいで視界がぼやけてるのに涙で余計に尊が歪んで見える。
「どこか痛いのか?苦しい?」
「尊…私」
「うん。ゆっくりでいいよ。」
尊はそう言うと私を抱きしめてくれた。
「話せるか?」
「うん…。」
私は少しだけ落ち着いてから尊から少しだけ体を離した。
抱きしめられたままだとお互いの表情がわからないから。
尊とちゃんとした話をする時はいつもこうしている。
「不安なの…。私、他の子みたいに出来ない事とか多いし、少し勉強したくらいで体調も悪くなるし、だから…私。医者を目指す資格あるのかな…?」
「遥香?遥香は、医者になりたいんだよな?」
「うん…。」
「医者を目指す資格があるかどうかはそれだよ。医者になりたい気持ちがちゃんと遥香にあるなら、俺は遥香が医者を目指す資格は十分にあると思うよ。それに、今まで遥香は入退院を繰り返してきたんだから、患者さんの気持ちは他の人よりも分かるんじゃないのか?少なくとも俺は、遥香はいい医者になれるって思ってるよ?遥香の経験を通して、患者さんと信頼関係が築けるよ。大丈夫。遥香は人の気持ちが分かるんだから。」
「本当?」
「本当だよ。大変だとは思うけど一緒に頑張ろうな?俺は、いつでも遥香が折れそうになったら支えるから。何も心配しなくていいよ。」
尊はそう言って私の頭を撫でた。
「なぁ、熱上がってないか?」
そういえばさっきから体が異常に熱い。
視界もぼやけてる。
それに、呼吸が上手くできない…。
意識が遠のいていくのを感じる。
「遥香!」
私は、限界を感じ体の力が抜けていった。
気づくと尊の腕の中にいた。
「頼む、意識だけは保ってくれ!」
ごめん、尊。
無理そうだよ…。
私は尊の言葉を最後に意識を手放していた。
次に目を覚ました時は朝になっていた。
眩しい朝日がカーテンから差し込む。
「ここどこ…?」
酸素マスクに点滴。
「遥香、起きたか?」
「私…なんで?」
「覚えてないか?昨日の夜、話してる途中に意識を失ってたんだよ?」
尊はそう言うと私のおでこに手を乗せた。
「まだ熱いな。体温測ろうか。」
「ねぇ、私風邪?」
「それがA型のインフルエンザだ。」
インフルエンザとか…。
初めてかかった。
「遥香は、喘息もあるし肺炎にもなるかもしれないから、最低でも1週間はベットから出ないでほしい。」
「分かった。」
12月の今、インフルエンザ流行してるよね。
気をつけていたけど実際かかるとかなりしんどい。
「寝てな?起きてるの辛いだろ?」
「うん…。」
正直、起きてるのはかなり辛い。
私はすぐに眠りについた。
気づくと見慣れた天井で隣には尊がいた。
胸が苦しい…。
私はベットの横にある棚の上の吸入器を取り吸入をした。
「遥香、大丈夫?」
「ごめん、尊。起こしちゃったね。」
「俺はいいんだよ。そんなことより喘鳴聞こえてるけど苦しいか?」
聴診しなくても喘鳴が聞こえるって…
熱があるし余計に発作が出やすくなる。
でも、正直苦しい。
私は素直に頷いた。
「薬飲めるか?」
「飲める。」
「ちょっと待っててな。水と薬持ってくる。」
尊はそう言うとリビングへと向かった。
ぼやける視界に、熱い体。
勉強するだけで熱が出るって私は本当に医学部でやっていけるのかな…。
将来に不安でしかない。
「え?遥香?どうした?」
熱のせいで視界がぼやけてるのに涙で余計に尊が歪んで見える。
「どこか痛いのか?苦しい?」
「尊…私」
「うん。ゆっくりでいいよ。」
尊はそう言うと私を抱きしめてくれた。
「話せるか?」
「うん…。」
私は少しだけ落ち着いてから尊から少しだけ体を離した。
抱きしめられたままだとお互いの表情がわからないから。
尊とちゃんとした話をする時はいつもこうしている。
「不安なの…。私、他の子みたいに出来ない事とか多いし、少し勉強したくらいで体調も悪くなるし、だから…私。医者を目指す資格あるのかな…?」
「遥香?遥香は、医者になりたいんだよな?」
「うん…。」
「医者を目指す資格があるかどうかはそれだよ。医者になりたい気持ちがちゃんと遥香にあるなら、俺は遥香が医者を目指す資格は十分にあると思うよ。それに、今まで遥香は入退院を繰り返してきたんだから、患者さんの気持ちは他の人よりも分かるんじゃないのか?少なくとも俺は、遥香はいい医者になれるって思ってるよ?遥香の経験を通して、患者さんと信頼関係が築けるよ。大丈夫。遥香は人の気持ちが分かるんだから。」
「本当?」
「本当だよ。大変だとは思うけど一緒に頑張ろうな?俺は、いつでも遥香が折れそうになったら支えるから。何も心配しなくていいよ。」
尊はそう言って私の頭を撫でた。
「なぁ、熱上がってないか?」
そういえばさっきから体が異常に熱い。
視界もぼやけてる。
それに、呼吸が上手くできない…。
意識が遠のいていくのを感じる。
「遥香!」
私は、限界を感じ体の力が抜けていった。
気づくと尊の腕の中にいた。
「頼む、意識だけは保ってくれ!」
ごめん、尊。
無理そうだよ…。
私は尊の言葉を最後に意識を手放していた。
次に目を覚ました時は朝になっていた。
眩しい朝日がカーテンから差し込む。
「ここどこ…?」
酸素マスクに点滴。
「遥香、起きたか?」
「私…なんで?」
「覚えてないか?昨日の夜、話してる途中に意識を失ってたんだよ?」
尊はそう言うと私のおでこに手を乗せた。
「まだ熱いな。体温測ろうか。」
「ねぇ、私風邪?」
「それがA型のインフルエンザだ。」
インフルエンザとか…。
初めてかかった。
「遥香は、喘息もあるし肺炎にもなるかもしれないから、最低でも1週間はベットから出ないでほしい。」
「分かった。」
12月の今、インフルエンザ流行してるよね。
気をつけていたけど実際かかるとかなりしんどい。
「寝てな?起きてるの辛いだろ?」
「うん…。」
正直、起きてるのはかなり辛い。
私はすぐに眠りについた。