ーside尊ー

俺は油断した。

掴んでいたはずの手首を思いっきり振り払われていた。

それにしても…
遥香を不安にさせてしまった。
俺は遥香だけなのに。

勘違いしているなら、ちゃんと遥香に謝らないといけない。

遥香にちゃんと説明をしてから、行動すればよかったんだ。

とにかく今は遥香を探そう。

俺は遥香を探しに向かった。

すぐに処置ができるように車で。

それと、念のために近藤さんにもすぐに受け入れができるようにお願いをした。

遥香が行きそうな所はあそこの公園か?

予感は的中。

遥香の存在を確認できたのは良かったものの、遥香の発作は思った以上にひどかった。

俺は車から降りて遥香の元へ走った。

「遥香!」

遅かったか…
ごめんな。遥香…。

とりあえず、今出来る処置を行い病院へ運んだ。

意識を失っているのに、相変わらず俺のシャツをつかむ力は強かった。

苦しいはずなのに…。

「大丈夫。大丈夫だから。」

意識を失っている遥香に、何回も言い聞かせ病院についた。

病院へ着くとストレッチャーに遥香を乗せて処置室へと運んだ。


しばらくして遥香の発作は落ち着き病室へ運んだ。

また、ここに戻らせちゃったな。

昨日の今日だもんな…。

俺は休みをいただき今日は1日遥香についていることにした。