先輩とタマ


「タマ?」




「...先輩は何もわかってないです」




教室の扉を開けようとすると



後ろから先輩の手が私の腕をつかみ



それを阻止した。




「分かってないのはタマの方だよ」




いつもとは違う低音ボイスで



私の心を揺さぶる。