「よしっ。自覚したところでいってらっしゃい!」

紅麗愛に背中を押される。

「え?どこに?」

「どこにって決まってんじゃん。夏惟のとこ!」

紅麗羽にも背中を押された。

海織里は涙を拭い笑顔に戻る。


「2人ともありがと!いってきます!」

海織里はお礼を言うと、急いで走った。

息が上がってるはずなのに何故か苦しくない。


(不思議……なんか気持ちが軽いや。)

帰り道には夏惟はいなかったので、家にいるんだろうとインターホンを鳴らす。