一気に心臓がうるさくなった。

「え?……違うの?」

「ち、違うっていうか…なんていうか。
わ、わかんないの。」


照れを隠す姿に橘は再び作り笑顔。

「葉月って鈍感だな。
まぁ、いつか気づく時がくるよ。
じゃ、ありがとな!」


そう言って橘はその場を後にする。

(告白なんて……きっとすごく勇気がいる事だよね。)

橘は悔しくて涙を必死に抑えながら歩いて行く。

「橘ーっ!」

いきなり海織里に呼ばれたのでとっさに振り向くと、