夏惟はもう一度強く抱きしめた。

「海織里……ありがとう。」

「うん……!」

しばらくして離れる。

そして、海織里はふと思った。

「ねぇ夏惟、私たち閉じ込められちゃったけど……どうやって出る?」

心配な海織里とは別に夏惟は笑って告げる。

「大丈夫、そろそろだから。」

「え?なにがそろそろなの?」


―――ガチャ

鍵が開く音がしてとっさに振り向く。

そこにいたのは、紅麗愛と紅麗羽だ。