*いつかの君と夏を探しに*

「で、でも……!」

言葉を言いかけるとまた遮られた。

「あー、もうめんどいって。」

「今晩ここで頭冷やせ。」

2人の女の子は、その言葉を残して体育館の扉を閉める。

「え……!?うそ!?あ、開けて!」

「だから、頭冷やせって。」

「明日になったら誰か来てくれるでしょ。
じゃーね、葉月 海織里さんっ。」

鍵もしめられ、閉じ込められてしまった。

「な、んで。私……なんかした?
夏惟とは幼なじみだから仕方ないじゃん。」

怖くなって体育座りの体勢でうずくまる。