*いつかの君と夏を探しに*

「そ。ラブレター。」

「いやいや、絶対ないって!
でも、とりあえず何か話したいこととかあるのかもしれないし、行ってみる。」

「うん。そうだね。」

夏惟はそう言いながら、眉間にしわを寄せる。

「ん?どうしたの?夏惟。」

「いいや、なんでもない。」

その言葉を後に教室へ行く。

「あ!海織里、夏惟君おはよ!」

「おはよう!紅麗愛!」

「おはよ。」


轟 紅麗愛(とどろき くれあ)。

彼女は中学一年生の頃から仲の良い、海織里の親友。
紅麗愛の家はお金持ちで、お嬢様。

紅麗愛には双子がいて、もう1人が―――