夏惟はこの前の海織里のように、口をぱくぱくさせながら赤面する。

「教えて?」

海織里は、それを聞けば何かわかるような気がしてねばった。


夏惟の方も男にならなくてはと、意を決っした顔で自分の気持ちを言う。

「お、俺は……海織里の事が……。」

言葉を言いかけた時、海織里の方を見ると寝ていた。

「最後まで……言わせろよ。」

゙好ぎ。その言葉を、そのたった二文字を伝えるのは難しいと改めて実感した夏惟。

悔しさはあったが、いっそこのままの方がいいかもしれないとも思う。

それでも悔しさの方が大きかった。