海織里は今伝えなければと、夏惟の部屋へ行く。


コンコンッ


「夏惟……起きてる?」

「起きてない……。」

眠そうに応答する。

「起きてるじゃん。」

「うん。起きてるよ、どうしたの?」

夏惟にどうしたのか聞かれ、深呼吸をして話す。

「あのね。私たち幼なじみだからって、この先ずっと、ずっと同じじゃないって……さっき気づいたの。
当たり前なことなのにね。

夏惟と離れるのは寂しいけど、でも私は夏惟がどこに行っても、ずっと応援してるから……頑張ってね。」