夏惟は使っていない部屋のベッドに海織里を寝かせ、その隣の部屋に夏惟の部屋がある。

「じゃ、おやすみ。」

「お、おやすみ。」

そう言って二人は布団にもぐった。


しかし、いつまで経っても眠れない。

海織里は夏惟の進路の事で頭がいっぱいだった。

そして、ぼそっとつぶやく。

「幼なじみ……なのに。」

その自分の言葉に我に返り、あることに気づく。

そう。゙幼なじみ゙だからといって、ずっとこの先も同じなのではない。

自分たちそれぞれの道があるのだ。

「バカだな。私が応援しなくてどうすんの。」