夏惟が海織里に声をかけた。

「夏惟……。」

「どうしたの?」

「お母さんとお父さんね、おばあちゃん所行くって1週間帰ってこないのに……鍵忘れちゃって……。」


夏惟は浅いため息をする。


「それなら、俺んとこ来いよ。」

「え……?」

「だから、俺んとこ泊まればいいじゃん。
俺も丁度、晩飯買いに行く所だったし。」


海織里は目をうるうるとさせながら頷く。


「ありがと!夏惟!」