「あ、ありがとうございます! 」

海織里は煌也に手紙を手渡す。

「あと、もう一つお願いがあるんですけど…私の名前は伏せておいてもらえますか?」

「了解。じゃあね。」


海織里に別れを言うと、煌也は階段を軽々と上がっていった。

(緊張……するなぁ。)


その後教室に戻り、授業を受けるが内容は頭に入っていない。


(……でも、もし記憶無くなってないんだったら、なんで嘘ついたんだろ。)

期待と不安がいりまじる。