朝が苦手な夏惟を起こすのは可哀想だと判断し、自分の教室に戻った。

どうやって話そうか悩んでいると、あることを思いつく。


(告白みたいに呼び出せば!)

そう思い、便箋を取り出す。


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富海 夏惟くんへ
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お話があるので今日の
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放課後、裏庭まで来て
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ください。
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あえて名前をふせ、手紙を持ち靴箱にでも入れようと階段を降りた時だった。

「あ、海織里ちゃんだ。おはよ。」