*いつかの君と夏を探しに*

しばらく眺め、緊張してしまいもう1度トイレに入った。

(夏惟がいた……。嬉しいけど、会いたくなかったかも。)


そんな事を思いつつ、一息ついてトイレを出る。


――ドンッ!


下を向いていたため、誰かにぶつかった。

「わわっ!す、すいません!」


ぶつかってしまった人に深々と頭を下げ謝る。

「あれ?海織里ちゃん?」

聞きなれない声で名前を呼ばれ、驚きながらその人を見る……が誰かわからない。