「女の子泣かしていいんだー?」

いたずらっぽい笑みで言われる。


「いや……だけど、俺には海織里の傍にいる、幼なじみでいる資格なんてないから。」


「ふーん。女々しい奴め。」



*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜*゜

「海織里、何があったんだ?」

「夏惟に、話しかけたら…私の事、知らないって。覚えてないって……言われちゃった。」

「ど、どうして!?」

「夏惟、事故で記憶無くしちゃったらしくて……これまでの記憶全部ないんだって。
だから、私の事も……覚えてなかった。」