「それで此の世から宵妖を消滅させる手というのは。」
夏凪翔が話題を変えた。
「そうだったな。実は800年前に1度根絶されたんだ。しかし、100年急にまた湧いて出るようになった。宵妖の正体がわからん。けどこれをやれば700年はもつ。」
すうっと村長は大きく息を吸った。
「それはお前達の誰かが宵闇へといき、こちらと通じる們を全て閉じるのだ。」
宵闇に入る。
それがどれだけ危険か私たち宵妖退治師はよく分かっている。
しかも們を閉じるなんて...
「私たちの誰かが死ねと仰るのですか?」
少し冷たい口調で話したのは美夜だった。
「そう取ってもらっても構わん。」
「なんだよそれ。じいちゃん達じゃダメなのかよ!」
「わしらじゃどうにもならんのだよ賢迅。お前達の前世がその1度宵妖を消滅させたからだ。」
そうやって村長はまた語り出した。


