三月ウサギは恋をする!?



「そうか。ならば、俺も行こう」
 近衛が両腕を振り回して、頷いた。

「え、や、これは私」
「俺も行くから」
 歩夢が下ろせと暴れる輝夜の頬に口づけを落としながら笑う。

「離せ! 利香、お前が行くならば俺も共に戦おう」
「お兄ちゃん」
 四人で理事長室へ一歩踏み出そうとした時だった。

「利香ちゃん、私たちは役にたてないかしら?」
 一歩、利香たちへ歩み寄ったのは菫だった。
「菫先輩」
「私たちも利香ちゃんが今日まで頑張っていたことを知ってる。今度は私が利香ちゃんの助けになりたい」
「・・・・・・菫先輩」
 聡明な菫は、今、利香の置かれている状況を理解しそう告げたのだ。
「わ、わ、私も行きます」
「美音部長」

「ち、千昌ちゃんも男の子です! 生徒会長が自由になれば、千昌ちゃんも自由になれるから!」
 美音の真っ赤で泣きだしそうな顔を見て、遠巻きに眺めていた小林も自分の失恋を悟った。

「しょうがないですね。美音とこれ以上イチャイチャ出来ないも困りますしね」
 牛乳瓶の底の様な眼鏡を外し、腰まで伸びたウィッグを外せば、目の大きな美少年が現れた。
「千昌ちゃん」