三月ウサギは恋をする!?



 その放送内容に、部活中の生徒は騒ぎ出す。


『負けたら、公務部は恋愛派遣を止めて公務の雑用専門の部になります。歩夢君がお兄ちゃん――生徒会長を捕まえたら歩夢君に全て真実を見せます。――勝負は今から時間無制限。逃げ切った部の勝ち』


「ひ、卑怯だぞ!」
 輝夜の言葉に、歩夢は距離を保ちながら笑って答える。

「男のフリし続けることも、今から女として生きるのもどっちも辛いならあと70年、俺に女として大切にされた方がきっと楽しいと思うけど?」

「お前は信用できない! い、いっぱい彼女が居たじゃないか! 校門の前でお前の彼女だと主張する女達がカバンで殴り合ってたのを覚えてるぞ」

「中学の時の可愛い思い出だ。お前のせいで色んなこと付き合ってみたんだけど、まあ、結果はこの通り。やっぱお前が良いみたいだ」
「お前が……いい?」

 真っ赤になった輝夜は、首をぶんぶん振ると走り出した。そして弓道部の部室へ入り、弓矢を取る。

「残念。お前の行動は読んでいる。弓道部部室の鍵は俺も持ってる」
「なんでだよ」
 仕方なく、窓から木を伝い上へ登って行く。下へ降りたら、飛びこまれたりしたら簡単に捕まってしまうから。

「あ、お兄ちゃん」
 上へあげると、利香が呑気にクッキーを食べながら野球部の練習を見ている所だった。
「お前! お前、さっき放送してたくせに何で此処にいるんだ」