「はい。野球部のマネージャーします」
「それもまた、鍛錬になろう」
「……」
二人の会話が、噛み合っているのかいないのか、微妙なところではあるが、みなもはガチムチな筋肉が好きな筋肉フェチなので近衛はドストライクなのだろう。
近衛なら確かに文句なしで素敵だから頷けると利香も頷く。
「恋愛かあ」
兄を見ると、そんな色気だった雰囲気もない。
利香には微塵もない話だけれど、兄はまず恋愛も自由を奪われた今、無理だろう。兄をよくわかってくれる歩夢ぐらいしか。
「近衛先輩は好きな人とかいますか?」
部活紹介の為に、一年生は後ろへ下がり座り、ステージ前が先輩たちで騒がしくなりだしそう尋ねると、近衛は苦い顔をする。
「俺は今、この夏の甲子園しか頭にない。浮付いた気持ちでは一兎も得られない」
「え、いるの? いないの?」



