「久しぶりも何も、同じ家に居るではないか」
長い、サンタクロースのような髭を擦りながら理事長は目を細める。髪は無いくせに、髭があるのも不思議だが、その飄々とした態度も信じられなかった。
「そうでしたか。家族じゃないから分からなかったのかも」
「利香さん」
綾小路に窘められ、利香はぶーたれながらもそっぽを向いた。
「此処に呼んだ理由はなんでしょうか?」
呑気にそう尋ねると、理事長は愛想笑いを浮かべ、よぼとぼと理事長の席から立ち上がる。
「ウチの高校が、過去五年間ずっと甲子園へ行っていることは、君も良く分かっているね。今年で五年目のはずだ」
「そうですね。存じています」
「うちの可愛い孫が、甲子園を導く大事な野球部の近衛くんへ御守りを渡したらしいが、事実かな」
綾小路は、話の意図が分からず利香の方を見るが、利香は不貞腐れて話を真剣には聞いていない様子だった。
「生徒同士の事なので、私は口を出ししかねますが、それが何か?」
やんわりと聞くと、理事長は声を上げて大声で笑い出した。
「事実かどうか聞きたかっただけだ。流石、兄を退けてこの学園を継ぎたいと言い出す事はある」
長い、サンタクロースのような髭を擦りながら理事長は目を細める。髪は無いくせに、髭があるのも不思議だが、その飄々とした態度も信じられなかった。
「そうでしたか。家族じゃないから分からなかったのかも」
「利香さん」
綾小路に窘められ、利香はぶーたれながらもそっぽを向いた。
「此処に呼んだ理由はなんでしょうか?」
呑気にそう尋ねると、理事長は愛想笑いを浮かべ、よぼとぼと理事長の席から立ち上がる。
「ウチの高校が、過去五年間ずっと甲子園へ行っていることは、君も良く分かっているね。今年で五年目のはずだ」
「そうですね。存じています」
「うちの可愛い孫が、甲子園を導く大事な野球部の近衛くんへ御守りを渡したらしいが、事実かな」
綾小路は、話の意図が分からず利香の方を見るが、利香は不貞腐れて話を真剣には聞いていない様子だった。
「生徒同士の事なので、私は口を出ししかねますが、それが何か?」
やんわりと聞くと、理事長は声を上げて大声で笑い出した。
「事実かどうか聞きたかっただけだ。流石、兄を退けてこの学園を継ぎたいと言い出す事はある」



