勝負は勝負。
負けて本音を言ってしまえば、もう後は野になら山となれと、逆に清々しくすっきりしている。
わだかまりは消えない。
きっと元の友情に戻るのは難しいが、『ごめんなさい』を言う事で汚くてドロドロした気持ちを吐きだせた気もすると感じているようだ。
――残る玲音の気持ちだが、菫は期待していなかった。
そして自分が三人の幼馴染の関係を壊してしまう事も危惧していたが、今なっては諦めるしかない。
こんな嫌な女を、幼馴染ではなかったら好きになんてならないだろう。
もしかすると、今日、たった今、愛想を尽かしたかもしれないのだ。
「菫、自分の花言葉って知ってる?」
玲音が、菫の肩から手を退けると、隣に座り同じ目線で話し出す。
「菫の花言葉?」
「あどけない恋、無邪気な恋、純潔、用心深さとか。いちいち全部菫にぴったりなんだよね」
「……そう?」
「あと、You occupy my thoughts」
玲音は、涙を流し真っ赤な菫の目をなぞった。
「あなたのことで頭がいっぱい、だよ」



