三月ウサギは恋をする!?


「私が菫先輩の小さなSOSを受信できなかったから、こんな勝負になっちゃったんですね。ごめんなさい」

「違うの。違う。私がいけないの。貴方を利用しようとしただけだし、この足さえも――私は利用して強かで嫌な女なの」


ポロポロ泣く菫の肩に手を乗せながら、玲音は苦しそうだった。



菫の答えは玲音だった。

昔からずっと玲音が好きだったのだと。



「賢次郎、――行くわよ」

「え、華菜夜せんぱい?」

黙って聞いていた竹鶏が、長い髪を後ろへ払うと、強引に賢次郎の手を掴む。



「そう簡単に、貴方がしたことは許せないけれどでも、でも謝ったのならばもうおしまいにしましょう。貴方の気持ち、今なら少しだけ理解できるし」

「華菜夜」

「でも、今は許してあげない。行こう、賢次郎」

竹鶏は、腕を掴まれて嬉しそうな賢次郎と二人、温室を出ていく。


すると、今度は巴が美音の肩を掴んだ。


「美音も、理由聞いて納得しただろ」

「うん。私は華菜夜ちゃんより傷は浅いよ。大丈夫。響也くんが怖かったのは自分の弱さもあったしね。だから」


美音は、複雑に笑う。


「また三人でいつか――一緒にご飯食べたい教室移動したり、恋の話できたらいいね」