三月ウサギは恋をする!?



「っち。心の中で、もう吐いて楽になりたい自分が居たんだろうな」


走り終わり、そのままゴールすると寝転び空に両手を伸ばす。


「じゃあ、教えてくれますよね」

「いいよ。華菜夜」


巴は竹鶏を呼ぶと、竹鶏は沈んだ顔で頷く。

「あんたは聞きたくない話だ。そこのイケメンと一緒に帰ってな」

歩夢が、顔だけは美少女である竹鶏に笑顔を向けると、二人はそのまま歩き出す。


利香は、寝転ぶ巴の横に体育座りで座ると一緒に空を見上げた。



「私らが二年の初めの時かな。まだあの子が陸上部のマネージャーをしていた時だよ」

「あの子?」

巴は両手で星を掴むように握り締め、地面に拳を強く叩きつけた。



「文化部部長。崎山菫」


「菫先輩?」

「屈託なく笑い、裏表もなく、聡明でクラスの中心でいつも笑っているような子じゃん。そう信じてた。美音や華菜夜と一番仲が良かったかな。あの三人はいつも一緒に居て目立ってた」


――真実を知りたいと言った利香に、なぜいきなり菫の話をするのか、利香は動揺を隠せなかった。


「でも、酷い嘘付きだったんだよ」