三月ウサギは恋をする!?



(じゃあ、歩夢くんは助けてくれるかもしれない)

利香は僅かなその可能性を信じ、跳び跳ねるようにステージに上がるとマイクのスイッチを入れる。

事前に読むように打ち合わせしていたペラペラの紙をくしゃくしゃに丸めてマイクをトントン叩いた。


『えーと新入生代表、兎輝利香。私はお兄ちゃんが築き上げお兄ちゃんが努力してきたこの部活制度、とってもわくわくしています。月に届きそうな程、楽しみです』

チラリと視線を向けるのは、静かに目を伏せて座っている理事長。


サンタクロースみたいなもじゃもじゃの髭に、ツルツルの頭。澄まし顔の理事長を静かに見下ろす。


『でも、それでも、百点しか見ない人も居ます。努力しても完璧しか認めない人。私はお兄ちゃんの助けになって呪縛を解き放ちたいって思います。なので――』

大好きな兄、歩夢、そして近衛が見守る中、にっこりと笑う。



『まずは部活入部100%を達成するのと、疎かになった恋愛を手助けする部を作ります。歩夢くんも入部します』

「おい、勝手に決めるなよ」