陸上部も音楽部も勝負よりも早く話がしたかったらしく、巴が溜息を吐いて渋々交流会が開催された。
楽器を見たいと言う陸上部の女子を、音楽部の男子が音楽室まで案内する。
音楽部の女子たちは、陸上部のお目当ての男子の所へ行き、筋肉を触ったり走っているところを応援したり、――一緒に練習したりと最初からハイテンションだった。
歩夢の回りにも大勢の女子が集まっている。
利香はその交流会に、かなり手ごたえを感じたのがガッツポーズで、嬉しそうだ。
深呼吸し空を見上げて、澄み切った空の空気を味わった時だ。
利香へ、何か風を切ってやって来るのが分かり振り返る。
それがボールだと気づいたのは、振り返った瞬間だった。
「利香!」
「兎輝!」
避けようとした瞬間に、利香は背中を引っ張られた。



