三月ウサギは恋をする!?


「お前が褒めるって、あの子、すげーじゃん」

「俺は頑張っている者を認めるぞ。向上心がある者は輝いてるじゃないか。兎輝は最初から目標を持ち結果を出そうと奮闘している」


例えそれが恋愛派遣だという邪な発想の部でも、頑張ろうとしている人物の気持ちを近衛はしっかり見ている。
甲子園を目指す野球部も、誰かの恋を実らせたい利香の目標にも、大きい小さいはないのだろう。


「そうか。じゃあさ、お前は菫を頑張っていないって思う?」

「……」

近衛は、今の今まで利香の事を認めて称えていたのに、菫の話題になると口をぎゅっと結んでしまった。



「なんか――クラスの女子ともあんま上手くいってないんじゃないか? お前そんな話とかしないの?」


玲音も言葉を選びながらも口ごもってしまう。

近衛は首を振ると、玲音は背中を強く叩いた。


「もっと菫の事、考えてやれよっ。お前ら今は目指すもん異なるけど――両思いだろ」


「レオ、それはお前の勘違いで――」


『私、歩夢君が好きなの』


菫の本心が分からず、近衛はその続きの言葉が思いつかなかった。


女とは思考回路が違いすぎて理解に苦しむから。


近衛の不器用さと玲音の勘違いと、菫の思いはから回り、擦れ違ってばかりだ。