暗くなった夜空を確認すると、勢いよくカーテンを閉めて美音は走り出す。
ばたばたと美音が油絵の片づけをしているのを、竹鶏は携帯のグループメールに返信しながら待っていた。
結局、部室には戻りずらく美術部で作品を眺めていたようだ。
「ねー! 音楽部と恋愛派遣部がファミレスで恋バナ中なんですって! 美音、早く行くわよ」
「えええ。私は今日お父様が帰国してるから外食はっ」
「ドリンクだけよ! 美音のお父様、お土産が楽しみね」
竹鶏は返信もそこそこに美音の手伝いを始めた。
二人ですればあっという間に終わり、鍵を閉めた時にはまだ学校内には生徒が多数残っていた。
「恋バナですって。私も気になっている方なら居るんですけど、でもきっと色々誤解されちゃったし」
「嘘ー! それ、初耳だよー。急ごうよ、ファミレス!」
美音が竹鶏の手を取り走り出すと、竹鶏が前につんのめりそうになっていた。
「気になってるって言ってもね、今日最悪な子とばかり言っちゃった……し」
竹鶏のテンションが、目の前の人物を捉えた瞬間地に落ちていく。
「待って! 華菜夜ちゃ……ん」



