体育館を覗きながら、歩夢がお腹を抱えてくくくと笑っている。
真っ直ぐ過ぎて誠実で真面目で、――硬派な近衛には、きっと歩夢は警戒する相手だろう。利香を守る様に担いで走ってくれた。
どうせなら、お姫様抱っことかの方が形は良いのだけれど、女の子扱いされて利香は担がれただけでも驚いて暫く大人しく担がれていた。
だが下ろされた今ながらにドキドキしてきてしまったらしい。必死で胸を押さえている。
優しくて真っ直ぐで、男らしくて、まさに憧れる男の中の男だ。
「歩夢くんは、お兄ちゃん嫌いなの?」
笑い終わって満足したのか立ち去ろうとする歩夢を利香は腕の裾を掴みそう尋ねた。
近衛とは真逆の、芯のない、ふにゃふにゃで軽くて、制服もだらしなく着こなしている歩夢に直球で聞く。
「嫌いに見えるなら――そうなんじゃねーの?」
「でも、お兄ちゃんは歩夢くんのこと、好きだよ。だから、……傷付いてるよ」
真っ直ぐ過ぎて誠実で真面目で、――硬派な近衛には、きっと歩夢は警戒する相手だろう。利香を守る様に担いで走ってくれた。
どうせなら、お姫様抱っことかの方が形は良いのだけれど、女の子扱いされて利香は担がれただけでも驚いて暫く大人しく担がれていた。
だが下ろされた今ながらにドキドキしてきてしまったらしい。必死で胸を押さえている。
優しくて真っ直ぐで、男らしくて、まさに憧れる男の中の男だ。
「歩夢くんは、お兄ちゃん嫌いなの?」
笑い終わって満足したのか立ち去ろうとする歩夢を利香は腕の裾を掴みそう尋ねた。
近衛とは真逆の、芯のない、ふにゃふにゃで軽くて、制服もだらしなく着こなしている歩夢に直球で聞く。
「嫌いに見えるなら――そうなんじゃねーの?」
「でも、お兄ちゃんは歩夢くんのこと、好きだよ。だから、……傷付いてるよ」



