「……」
玲音は思う所があるのか、深刻に黙りこんでしまった。
「えーっと、どうしよう。レオ先輩と勝負する理由が無くなっちゃったけど、勝負しちゃったら好きな人教えてくれますか?」
「そうだね、――利香ちゃんかな」
「!?!?!?」
「あはは、真っ赤じゃなくて毛を逆立てたハリネズミみたい! その反応は初めてだ」
ケラケラお腹を抱えて笑いながら、玲音は上手く誤魔化すと茂みに転がしておいたサッカーボールを蹴り、手でキャッチして背中を向けた。
「さーて、そろそろ休憩も終わりだから、戻るね」
「えー、あの、本当はどんな感じなんでしょうか?」
「サッカーボールが友達だよ」
「誤魔化さないでください! やっぱ勝負しましょうードリブルとかどうですかー!」
利香が玲音の後を追うと、竹鶏がそれを止めた。
「貴方、ミステリアス美少女の友人よね? すぐに音楽室へ行ってあげて」



