倒れた賢次郎を、その見た目の可愛さゆえに音楽部の女の子たちは優しく介抱していたが、幸せそうな顔で賢次郎は立ち上がった。
「チャラくても、ボイストレーニングは欠かさないし、声はパン屋のバイトやカラオケ屋のバイトで常に出してるし――俺、腹筋割れてるよんよー」
「きゃー」
「きゃー」
「きゃああああ」
女子部員が、次々と失神して倒れていく。
甘いマスクで笑いながら、身体はしっかりと引き締まり筋肉がついていて、腹筋は割れている。
そのギャップに鼻血を出す女子部員も居て、賢次郎は腹黒くほくそ笑んだ。
「そんなのが何よ。私も割れてますわよ!」
がばっと制服をクロスした手が持ち上げる。
ちらりと見えた御臍や腰のラインは女性らしかったが腹筋は確かにしっかり割れている。
「悔しいわ。私は部を率いる部長よ? 部にも入らずふらふらしてきた人と引き分けなんてありえない。勝つまで勝負よ!」
「あら、部長は三分で終わらせてって約束を破るのかしら」



