「…おはよー。
まじ朝イチからハグとか、オネーサン慣れてないからビビるってー」
かわいいのは君だろうー!と心の中でつっこみ、暴れる心臓をごまかしてとりあえず軽く背中を叩いておく。
そーやからかすかにお酒の匂いがして、それで何となくハグの理由に予想がついた。
さっきまで飲んでたに違いない。
「てゆーか飲んでたんなら誘ってよ~。
寂しいじゃーん?」
「ゆまねぇ昨日空いてたの?
なーんだ、誘えばよかったねぇ」
そんなことを言いながら、まったりとうちへと歩く。
ついでに途中のカフェによって、コーヒーと朝ごはんのサンドイッチも買った。
普段買うには少し高いけど、せっかくこんなに気持ちいい朝に早起きしたのだ。たまにはいいだろう。
「あ、ほんとにさっきまで寝てたから、部屋片付けてないよー?
あんまりびっくりしないでね」
「えー、ゆまねぇのうち初めてだから緊張するー!
ドキドキ?みたいな?」
やっぱり酔っているらしいそーやは、両手で頬をおおって
きゃっきゃしている。
馬鹿だなぁとかかわいいなぁとか思いつつ、鍵を開けた。