ーカキーンー
ボールが空高く飛んだ。

「上田ー!!ボールっっ!!」

野球の神様、どうかお願いします。一輝がボールをキャッチ出来ます様にー。

ー ズーっっ ー
スライディングの音だけが球場に鳴り響くー

「ナイスキャッチっっ!!」
ー ワーっっ!! ー
目を開くと愛しい人のグローブの中に、薄汚れたボールが入っていた。

嬉し過ぎて涙が止まらない。
だって、一輝の夢が叶ったんだもん。