君の見る世界は僕の見る世界とだいぶ違うみたい

近くのメリーゴーランドで殺傷事件が発生していたのだ。犯人は刃物を振り回し警備員を近づけさせなかった。
3人は何事かとその場に近づく。
犯人は既に子どもを含め7人を切りつけていた。刃物は血まみれで犯人の顔も血に塗れていた。梶岩がその事にいち早く気づき朔を無理やり腕を掴み遊園地の出口へと向かおうとしたその時、朔も犯人を目にして腰を落とした。
「お、おい!朔行くで!」
一葵も梶岩も作を必死で外に出そうと互いに両腕を引っ張ろうとした。
「うわぁあーん。マーマー!」
犯人の近くに血まみれの女性がぐったりしているその傍に息子だろうかまだ無傷の男の子が泣きじゃくっていた。
犯人がその子に気づき刃物を向けようとした。3人は呆然と見ていて警備員も止めに入ろうとする。
両腕を抱えられた朔が、それを払い猛スピードでその2人に割って入る。
朔は刃物を手で握りしめた。
手からドロドロ血が流れ始めた。
朔は人が変わったかのように目つきが違っていた。犯人を殺しそうな目で見つめる。その間に、警備員が犯人を取り押さえる。