「うわ、俺のこと応援してくれてるの?貴重だから嬉しいな」 呑気に私の買ったグッズを覗き込む彼。 私はすくっと立ち上がる。 不思議そうに私を見つめる澪君を横目に、私は自分の頬を思い切りつねった。 いったぁい。 夢じゃないや、これ。 現実だ。 黒いハットの奥でくっくと笑いながら彼は私にグッズの入ったカバンを手渡す。 「このままここで寝るか、うちに来るか」 彼はぐぅっと伸びをした。 「え?」 「どうする?」