テレビの向こうの君に愛を叫ぶ


「ちなみに今日の格好は、『Sweet A-La-Mood』で澪ちゃんが好みだってコメントしたファッションだよね」


蒼君がにやにやしながら私を見つめた。


「何月号やったっけ?」


「12月です!!」


私が知らないわけがない。
12月号の「Sweet A-La-Mood」は私の一番のお気に入りである。
クリスマスデートをテーマに、Shootingのメンバーがそれぞれのデートプランを計画するという企画だった。
私は澪君考案のデートプランを、布団の中で寝る前に妄想するのがちょっとした楽しみなのである。


「雑誌買ってくれるのは嬉しいけど、あんまり無理はしないでよね」


ちょっぴり困った顔で悠君が笑った。


「無理してないんです!私の楽しみといえば、Shootingの雑誌を読むか、ライブのDVDを見るか、音楽を聴くくらいなんで」


どの澪君も知りたい。
その一心で私は雑誌を集めている。
だから、大丈夫。
Shootingのメンバーはみんな楽しそうに笑いながらケーキを口に運んだ。