「そうですか。
あたし、何も知らなくて
嫌われたんだと思って・・」

「無理もないですよね?
突然理由も言わずに消えたら」

「今陽平君は・・・・?
貴方のところにいるんですか?」

「いえ、研修が終わってすぐ
北海道に発ちました。」

「北海道!」

「はい、先週の相談は
そのことだったんです。
私達は小さい頃から
兄弟みたいに仲良くしてきたから」

「何故北海道に?」

「お母さんを助けるためです。

借金を返すためにおばは
介護の仕事をしています。

でもそれだけでは
正直追いつきません。

あの子は親孝行やから
きっと見るにみかねて・・・
自分から言い出したんです。」

「こちらでは無理なんですか?」